著作権法113条2項の「業務」とは?
著作権法113条2項の「業務」とは?
著作権法113条2項は、プログラムの著作物の著作権を侵害する方法によって作成された複製物(海賊版ソフトウェア)を「業務」上コンピューターで使用する行為は、その海賊版を手に入れたときに海賊版と知りながら購入などした場合には、著作権を侵害する行為とみなす旨規定しています。
海賊版と知って購入したソフトを「業務」で使用することは著作権侵害行為であるということです。
この「業務」というのは、通常は仕事で使う場合を想定しています。個人が仕事以外の目的で海賊版を利用することは「業務」には該当しません。したがって家庭内での海賊版の利用は違法ではありません(だからといって海賊版を利用することは避けるべきでしょう)。
この「業務」について「個人が家庭内でゲームをすることも含む」と解釈している人もいるようです。
しかし、著作権法の専門家の文献を読みますと、家庭内での利用まで「業務」と考えることはないようです。
例えば
「違法に複製されたワープロソフトを使用する場合であっても、個人が私的な文書作成のためにこれを使用する場合は、本項の適用を受けない。」(島並良、上野達弘、横山久芳「著作権法入門」260頁)
「ゲームの海賊版を友人からそれと知って譲り受けたうえで家庭内で使用しても著作権侵害にならない」(田村善之「著作権法概説」(第2版)166頁)
「個人が用いる場合も、ゲームなどの娯楽を目的として用いたり、家庭管理や知人の住所録整理に用いたりすることはこれに含まれませんが、個人商店、医師、弁護士、会計士、税理士等の自営業者がその事務遂行のために使用する場合は業務上に当たります。」(加戸守行「著作権法逐条講義」(五訂新版)656頁)
などと説明されています。
もっともプロのゲーマーであれば、いくら個人としてゲームを行っていても「業務」といえる場合もあるのかもしれません。

