研究レポート

化粧品と実用新案権について

著者:弁護士・弁理士 南部朋子

2005/7/12

 私は、使用開始から使用終了まで片手でだけキャップ付の口紅を使えたらよいと考えていたところ、それが可能な構造の口紅の容器を作ることに成功しました。

 

このような容器は、実用新案登録の対象になりますか


実用新案登録の対象となりえます

 実用新案法は、物品の形状、構造又は組み合わせについての考案を保護し、その利用を図ることにより、考案を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする法律です(同法第1条)。
 「考案」とは「自然法則を利用した技術的思想の創作」(同法2条1項)をいいます。「技術的思想の創作」というのは難しい表現ですが、平たく言ってしまえば、「技術面での、ちょっとした工夫」ということでしょうか。
 実用新案登録を受けることができるのは、「産業上利用することができる考案であって物品の形状、構造又は組み合わせにかかるもの」であるとされています(実用新案法第3条1項)。
 したがって、口紅の容器の構造を考え出したというのであれば、実用新案登録の対象となりうる「考案」だと思われます。

実用新案権の存続期間は何年間ですか


 実用新案登録出願の日から10年です(法第15条)。ただし、平成17年4月1日よりも前に出願されたものは、出願の日から6年が存続期間です(実用新案法附則(平成一六年六月四日法律第七九号)第3条)。

実用新案登録をすると、どのような権利が発生しますか


 実用新案権者(あるいは専用実施権者。以下「実用新案権者等」といいます。)は、業として登録実用新案の実施(登録実用新案に係る物品の製造、使用、譲渡等をいいます。法第2条3項)をする権利を専有します。

 第三者が実用新案権者等の許諾を得ずに登録実用新案の実施をした場合、実用新案権の侵害となり、実用新案権者等はこの第三者に対して、当該侵害の停止(法27条1項)、侵害の行為を組成した物の廃棄等(同条2項)や損害賠償請求(民法709条)をすることができます。

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